投稿日:2023.03.22 / 最終更新日:2023.12.01

著者購入・著者買取とは?商業出版や共同出版で行われる慣習とリスクについて

「著者購入」または「著者買取」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

 

商業出版を目指しているのであれば、知っておいた方が良い言葉のひとつです。

 

商業出版では出版に関する費用は全て出版社が負担をすると思われている場合が多いですが、実際には必ずしもそうではなく、著者と費用を分担するやり方がいくつかあります。

それが「著者購入」(著者買取とも言います)です。

 

「自費出版は出版費用がとてもかかるから、商業出版の方が印税で儲けることができる」と安易に考えてしまっている方は、特にこの記事を読んで商業出版でもかかるリスクを知っておくと良いでしょう。

 

記事の最後では、最も低リスクで出版できる方法もご紹介しております。

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著者購入とは出版した書籍を著者自身が買い取る契約のこと

著者購入・著者買取とは文字を読んで想像がつくかと思いますが、出版した書籍を著者自身が買い取ることです。

 

共同出版の場合はそもそも出版にかかる費用を出版社と著者で分担する出版方法であるため、著者購入というやり方で著者がリスクを負う場合もあれば、出版費用の一部を著者が支払うという場合など、さまざまな費用分担の方法があるでしょう。

 

商業出版では多くの場合は出版にかかる費用は全て出版社が負いますが、実績のない作家の初めての出版である場合や、有名な著者でもより出版リスクを下げて出版したい場合などは著者購入という方法が採られることもあります。

 

著者購入が行われる場合は、出版の企画の段階で著者購入をすることを条件に出版するという約束が取り交わされることがほとんどです。

著者が自主的に行うものではなく、出版社との約束によって、一定部数を買い取ることになります。

 

なぜ著者購入が行われるのかというと、出版社が出版のリスクを下げて出版をしたいためです。

つまりどういうことでしょうか?

もっと噛み砕いて言ってしまうと、「その本が売れる確率が低い」と思われているため、著者購入という形で確実に一定部数は売れる状態にしておきたいからということです。

 

出版社から著者購入を条件に出版を持ちかけられるということは遠回しに「あなたの本は売れないと思います」と言われているようなものだと感じるかもしれませんが、そういった側面もありますし、そうではない場合もあります。

 

著者購入をした本は献本に使っても、著者自身で売っても良いですが、売る場合は書店やインターネットでの売上げを妨げないように、出版社と売り方や値段について事前に相談しておいた方が安心でしょう。

 

著者購入の2つのパターン

著者購入で本を買い取るには、2つのパターンが存在します。

 

①出版社から直接、定価の70~80%で一定部数を買い取るパターン

②書店やAmazonから著者自身が購入するパターン

 

それぞれの詳細や具体例について解説していきます。

特に①を出版社から提案された場合は、注意が必要ですよ。

 

①出版社から直接買い取る場合

出版社から直接買い取る場合は書店などを介さず、定価よりもいくらか安い、70~80%ほどの金額でまとまった部数を買い取ることとなります。

 

例:定価1500円の本を1000部出版し、その内の200冊を著者が定価の70%で買い取り、残りの800冊を販売用にする。

(あくまで例ですので、金額も部数も買い取り冊数や割引額も架空のものです)

 

出版部数や著者が買い取る冊数は場合により異なりますが、最初から著者が一定部数を買い取るということは出版社のリスクヘッジになります。

本が売れなくても、著者購入の分だけは出版費用が回収できるからです。

 

また、反対に最初から著者が一定部数を買い取ることを求めるということは、それだけ売れる見込みが低いと考えられてしまっているということでもあります。

それほど売れなくても出版社の損失が小さくて済むように、著者購入で最初から補填してしまうという考え方の場合と、最初に一定部数を買い取ってもらった原資を使って広告費に回すなどと言う場合があります。

 

この場合、買い取り冊数にもよりますが著者にとって自費出版よりは安上がりの費用負担で済むケースもありますが、最終的な利益額は自費出版の方が多くなる場合もあります

 

著者購入を利用してまで商業出版にこだわるか、利益を重視し自費出版を選ぶか選択が分かれるところです。

 

②Amazonや書店で購入する場合

本が出版された後に、著者がAmazonや書店から自著を購入する場合もあります。

その場合は当然ですが、定価での購入になります。

 

例:A書店で入荷された本を全て買い取る。すると追加発注になり、また販売された事実は残るので、書店内の販売ランキングにも食い込めるので、連鎖的な購入に繋がりやすい。

 

例2:B書店で大量入荷してもらい、平積みにして展開してもらう代わりとして、売れ残った分は著者が買い取るという約束をする。

 

Amazonから著者購入をする場合は少し特殊で、同じアカウントで大量に購入してもランキングに反映されないという分析があります。

そのため、知り合いなどに購入を依頼してその人から著者が買い取るということをする人もいます。

 

②の著者購入の場合は、ランキングを上げたり書店での展開を大きくしてもらうことで本を人目に触れやすくし、連鎖的な購入につなげていこうというやり方です。

Amazonでも、ジャンル別ランキングや総合ランキングで上位に食い込むと、本を見つけてくれる人が増え気になった方が購入してくれるという現象が起こります。

 

書店内のランキングでは著者購入を行った店舗でしか大々的に取り上げてもらえませんが、Amazonで目立つことができれば、日本全国のAmazonユーザーの目に触れることができます。

Amazonで大きく売れると書店からも注文が入りやすくなりますので、大きな販売促進効果が期待できます。

 

①の著者購入では著者自身が事前に買い取るだけでその後の販売を伸ばすことはできませんが、②のやり方の場合は売上げが伸びる可能性があります。

実際、②の方法は、すでに活躍されている作家さんでも行っています。しかも予約の段階でこれをするのです。PRの材料にもなりますし、インパクトは絶大です。

 

商業出版で著者購入をするくらいなら、自費出版の方が儲かる?

商業出版では多くの場合は出版にかかる費用を全て出版社が負担し、著者は出版部数分の印税を受け取ります。

 

しかし、著者購入をするのであれば、著者の費用負担も発生します。

また、著者購入を持ちかけられるような本の場合、発売しても売れ行きがあまり伸びないという可能性もあります。

売れ行きが伸びないということは初版のみで絶版となり、増刷が起こらないということです。

 

例えば……

定価1500円の本で印税が10%の場合、初版1000部であれば印税は15万円です。

1000部のうち200冊を定価の70%で著者購入をしていたら、費用は21万円かかります。

しかも販売実数は800冊になるので、印税は12万円です。

印税よりも、著者購入の費用の方が大きく、赤字になってしまいます。

ちなみに、印税を10%で契約できるのは、そこそこ名の知れた作家さんに限っていて、新人作家さんや、まだ世間に認知されていない作家さんは5%~8%程度と思ってください。

 

著者購入の費用と自費出版の費用を比べた場合、著者購入の方が安上がりになるケースも少なくはないでしょう。

しかし、例えばらく楽自費出版工房では本の売上げによる著者の利益は定価の50%ですので、多くの部数が売れた場合、商業出版の印税よりも自費出版の利益の方が最終的に大きくなる可能性もあります

 

商業出版と自費出版のどちらが良いかは、出版する部数やその後の売れ行き、定価の設定によっても大きく左右されますので、確実にどちらが良いと断言できるものではありません。

 

しかし、「商業出版だから自費出版よりも儲けられる」とは限らないということを忘れないようにすることが大切です。

 

最低限のリスクで出版する方法

商業出版で著者購入をすると、最終的に利益は小さくなってしまうかもしれない。

一方で自費出版は利益が大きくなる可能性があるものの、費用負担が大きくリスクが高いです。

 

どちらにも一長一短があり、どちらを選んだとしても費用負担というリスクは避けられません。

 

「なるべく支払う費用やリスクは低くしたいし、利益は最大限に確保したい」と思われるのは誰しも当然のことだと思います。

 

そこで、最低限の費用で出版でき、最大限の利益を上げる方法としてAmazon PODのご利用をおすすめしたいです。

ペーパーバック各種

Amazon PODについて詳しくはこちらのコラムへ

 

Amazon PODはAmazonで作ることのできるペーパーバックですが、らく楽自費出版工房ではカバーや表紙の装丁デザインや本文デザイン、Amazon PODに対応したデータ形式でのアップロードをまるっと請け負っております。

通常の自費出版では印刷・製本までを行いますが、その工程が不要な分、デザイン代もコミで費用は5万円以下に抑えることができます。

 

Amazon PODでは注文が入るたびに印刷・製本が行われ、読者の手元に本が届けられます。

受け取れる印税は、一般的な自費出版よりも少ないですが、最初から在庫を用意する必要がないため大量に印刷しすぎて売れ残りが出ることもありませんし、少ない部数で印刷したところ思ったより売れてしまったという機会損失も発生しません。

 

・かかる費用はデザインと原稿データ作成費用のみ

・売れれば売れた分だけ利益を得ることができる

・在庫が売れ残るリスクはなし

 

Amazon PODでの出版にはこんなにもメリットがあります。

 

Amazon PODが気になる方、出版してみたい方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

らく楽自費出版工房よりAmazon PODで出版した実績もございます。

↓こういうタイトルをAmazonPODで発売しています。

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正式に決まっていない状態でのお問い合わせでも大丈夫です。

お問い合わせフォームからでも、LINEでのお問い合わせでも、ご都合の良い方をご利用くださいませ。

 

費用のみを確認して、納得がいかなければ契約を結ばないということも可能ですので、ご安心ください。


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