投稿日:2023.04.10

ChatGPTは出版の世界を変えるか?

ChatGPTは2022年11月30日に公開されたチャットボットです。

 

日本語での質問に対しては日本語で回答をしてくれることから、日本国内でも瞬く間に広まりました。

 

ChatGPTは自然な日本語を生成できるため、これを活用することで出版の世界が大きく変わるのではないかと言われています。

 

この記事ではChatGPTを出版物に活用するための方法と、ChatGPTを利用する上で注意すべきことについて解説します。

 

ChatGPTとは何か

ChatGPTはアメリカのOpenAIが開発した人口知能チャットボットです。

ユーザーがテキストボックスに入力した質問や指示を読み取り、自然な回答を瞬時に生成します。

 

質問をすればそれらしい回答が得られ、普遍的な物理法則などの質問に対してはかなりの精度で回答してくれます。

 

ただしChatGPTに質問をする際に気を付けなければならないことは、ChatGPTには2021年9月頃までのデータしか搭載されておらず、最新の情報は答えることができないということです。

しかしChatGPTに質問をすると、あたかも最新の情報であるかのように回答がなされることがあります。これには注意が必要です。

 

《間違った情報を最新の情報であるかのように回答している例》

日本の総理大臣は?

このように、間違えている場合も多々あります。

 

ChatGPTは調べ物に活用するだけではなく、創作を依頼することもできます。

たとえば「桃太郎という少年が主人公の小説を書いてください」のように指示をすると、指示に沿った内容の文章を作成します。

 

小説はもちろんのこと、ニュース記事や論文の制作補助、詩や俳句といった芸術的な分野に活用することも可能です。

ChatGPTを活用して書いた本もさっそく世界各国で出版されており、これまでアイデアはあっても文章を書くことが不得意で執筆を諦めていた人でも、ChatGPTにゴーストライティングを依頼して本を書き上げることができるようになりました。

 

ChatGPTは人々に出版の可能性を提示したのです。

 

ChatGPTを使って創作をする方法

それでは、ChatGPTを使って創作をするにはどのようにしたら良いのでしょうか?

 

ChatGPTはゼロから創作をすることはできません。ChatGPTの中に取り込まれているデータから必要なものを抽出し、回答として提示します。

一見オリジナルの創作物に見えますが、すでにストックされているデータにある創作物を寄せ集めた情報なのです。

ChatGPTが提示した情報をどのように使うかはユーザーの判断に委ねられます。

 

また、生成したい文章が長文である場合は、何度か質問を繰り返して文章の続きを生成してもらう必要もあります。

 

このようにいくらかの手間はかかるものの、ChatGPTを使って創作をすることは可能です。

 

ChatGPTを活用した小説の創作方法

hatGPTは小説を書くのに用いることもできます。

 

「山田花子さん(25歳女性)のプロフィールを作成してください」というように指示を出せば、登場人物のプロフィールを作成することができます。

また、「山田花子さんの一日についての小説を書いてください」と指示を出せば、そのように物語を作成してくれます。

 

このように、ChatGPTを活用することで、小説の登場人物の設定を考えてもらうこともできますし、物語の起承転結を作成することもできます。

小説らしい物語の起伏や緩急にはやや欠けますが、ChatGPTの考えたアイデアを元にして人の手でブラッシュアップをしていけば、小説としてそれらしい形のものができあがることでしょう。

 

ChatGPTを活用したその他の創作方法

ChatGPTは小説以外の創作に活用することもできます。

 

俳句や川柳、詩といった芸術性の高いものから、論文やニュース記事といった事実に基づく文章の制作補助まで、幅広く役立てることができます。

 

「桜を題材にした俳句を作成してください」「春をテーマにした詩を作成してください」などと作品の方向性を指定して質問をすると、それに沿った内容の文章が生成されます。

 

論文やニュース記事といった事実に基づく文章も同様に作成することができます。

「気候変動」などといったテーマやキーワードを入力して文章を生成し、人の目で読みやすさのチェックと内容の確認をすることで、希望の文章を作成することができます。

 

ただし、ChatGPTが参照するデータが必ずしも正しいとは限らず、また、ストックされていない情報は参照することができないため、正確性に欠けたり根拠が乏しかったりする場合があります。

 

適切な「プロンプト」を入力することにより、回答の精度が上がる

ChatGPTに指示を出す文章のことを「プロンプト」と言います。

どのようなプロンプトを入力するかによって、ChatGPTの回答の精度が変化します。

 

たとえばChatGPTに専門家としての敬意を払い、「あなたは優秀な物理学者です」と指示を出すと、より回答の精度が上がります。また、質問の最後に「お願いします」と付けるだけでも回答の幅が広がるとの実験結果も出ています。

チャットボットだからといって乱雑に扱うのではなく、まるで一人の人間に接するかのように丁重に扱うと、ChatGPTはその思いに不思議と応えてくれるのです。

そこもChatGPTのすごいところです。

 

水の沸騰について説明しろ

命令口調でプロンプトを入力すると、あっさりとした回答ですが…

 

あなたは優秀な物理学者です

丁寧なプロンプトだと、より詳細に回答してもらえる。

 

このようにChatGPTの回答の精度を上げるための試みを「プロンプトエンジニアリング」といいます。

 

AIを活用して創作をする際の心構え・注意

ChatGPTを創作や出版物に活用するには、いくつかの心構えや注意が必要です。

 

  1. AIが生成したテキストに誤りがないか検証が必要
  2. 学習元となったデータの盗作となってしまう場合がある
  3. あくまでも人間の著者がメインであること

 

これらに注意をすることが、ChatGPTを出版物に活用するための重要なポイントです。

 

AIが生成したテキストに誤りがないか検証が必要

まず注意が必要なのが、ChatGPTの回答が真実とは限らないということです。

ChatGPTは文章の流れとして自然な回答を提示しますが、あまりにも文章が自然であるため間違った情報を述べていても人の目では気付きにくいというデメリットもあります。

 

ChatGPTの生成したテキストが真実かどうかは人の手でていねいに検証する必要があります。

場合によっては、インターネットで検索するだけではなく書籍を参照する必要もあるかもしれません。

 

もちろんこれはChatGPTで調べた情報に限らず、googleで検索をした結果やWikipediaなどで調べた内容についても言えることです。

インターネット上の情報は真実であるとは限らないため、信頼できる情報源を参照する必要があります。

 

学習元となったデータの盗作となってしまう場合がある

著作権の問題も考えなければなりません。

ChatGPTはストックされているデータの情報を活かして文章を生成します。

そのため、ユーザーが知らない内に著作権が紐付いている情報を引用し、盗作となってしまう可能性があります。

 

また、ChatGPTで生成された文章の著作権は誰のものになるのかという問題もあります。

ChatGPTと著作権の問題はこれから議論されるようになるでしょう。

 

あくまでも人間の著者がメインであること

ChatGPTを創作に活用することは可能ですが、ChatGPTの述べた情報が真実であるかどうかはユーザーが検証しなければならず、他人の著作権を侵害しないように注意を払うことも必要です。

これらの特徴から2023年4月現在、ChatGPTはあくまでも創作のサポートとして使い、人間の著者がメインであるという意識を持つことが大切になっています。

どこまでいっても、あくまで「参考」として活用するのが確実です。

 

ChatGPTはまだ発展途上の技術です。今後も進化が期待されるため、活用する価値は充分にあります。

 

らく楽自費出版工房でもChatGPTを活用して書いた本の出版を承っております。

原稿がすでに出来上がっている方はお問い合わせフォームから、出版を検討している段階という方はLINEのお友達登録をどうぞご利用くださいませ。


概算見積  資料請求

お電話でのお問い合わせは 0120-333-035

こんな本を書いてみませんか?

句集歌集特集はこちらから
資料請求・概算お見積もりはこちらから