投稿日:2022.05.14 / 最終更新日:2023.12.19

自費出版の費用|内訳や相場、交渉のコツ

「自費出版で本を出してみたいが、どれくらいの費用がかかるものなのか…」という疑問を持たれる方は多いです。そもそも、相場感がわかりづらいカテゴリーではあるので、このような疑問を持って当然かと思います。

 

「実際にどれくらいの費用がかかるものなのか?」

「平均はどれくらいなのか?」

「いつ払うのか?」

など、自費出版の費用について具体例も合わせて解説いたします。後半では費用について自費出版会社の担当者と打ち合わせ、交渉するときのコツをお伝えします。

自費出版の費用の内訳

自費出版の費用の内訳

あらゆる商品が生産、制作され、消費者に届くまでに、多くの人やモノが関わっています。それら一つひとつがいわゆる「コスト」として費用に反映されます。

 

自費出版においても同様に、本が完成するまでにさまざまな費用がかかり、主に次のような費用が必要となります。

  • 編集デザイン費(手書き原稿の場合、別途入力費)
  • 校正費
  • 印刷製本費
  • ISBNコード取得費
  • 書店流通手数料(またはAmazon流通手数料)
  • 物流費
  • 消費税
  • (保管費)

これらを合算して、出版費用が決まります。

営業担当者がつくケースでは、営業担当者の人件費も含まれることになるでしょうし、契約内容によっては在庫を倉庫に保管する費用がかかります。

 

上記の自費出版の費用は著者が支払います(商業出版は出版社が制作費用を負担します)。著者自身が費用を負担することで、出版社の意向や採算などにとらわれず、自由度の高い制作が可能になる点が自費出版のメリットの一つです。

 

ちなみに書店への営業費用、読者へのプロモーションや広告の費用は含まれておらず、本の宣伝活動は基本的に著者が行います。

 

次に、自費出版の費用について、それぞれ詳しく解説します。

編集デザイン費

本としての体裁を組み立てる作業の費用です。

 

Wordなど原稿のテキストデータを、依頼通りの仕様に整えたり、メリハリをつけるためにレイアウトを工夫する作業の費用、装丁のデザイン・レイアウトが編集デザイン費に含まれます。

 

手書き原稿の場合は、入力費が追加されます。

校正費

誤字脱字、てにをは、表記の統一などを確認する作業の費用です。

 

「てにをは」については、人に伝えるための原稿の作り方で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

 

表記の統一は、例えば「ひとりひとり」という文言を「一人ひとり」「一人一人」と表記揺れがあれば、どちらかに統一します。

印刷製本費

原稿データがすべて完成して、実際に本を刷る印刷、製本の費用です。用紙代や版代、インキ代、製本の糊代などの材料も印刷製本費に含まれます。

ISBNコード取得費

日本図書コードの内容ISBNコード・Cコード・定価・バーコード・書籍JANコード 

本が流通するには、書籍に使われるコード「ISBNコード」が必要です。

 

ISBNコードがなければ、1冊であっても書店などで販売することができません。Amazonなどネット書店も同じです。(一部例外があります)

このISBNコードを取得するための費用です。

 

ISBNコードは、一般の物品に使われているJANコードと異なり、書籍のみに使われます。雑誌には「雑誌コード」や「定期刊行物コード」があります。

 

自身で100%手売りする本、販促用に配布する本、同人誌など、書店など販売店に置かない本にはISBNコードは必要ありません。

書店流通手数料、Amazon流通手数料

書店やAmazonで販売してもらうためにも、費用がかかります。

書店でしたら棚に置くための、Amazonなどのネット書店でしたら販売ページを構築するための手数料です。

 

この手数料は一般書店・一般ネット書店と、Amazonとで少し性質が違っています。

 

一般書店、一般ネット書店は、出版社から各書店に本が届くまでに「取次」という、いわゆる卸機能を果たす業者を介します。

取次を介した書店への流通には、ある程度まとまった冊数が必要となります。

らく楽自費出版工房では、300冊から書店への流通を承っております。

出版物が読者に届くまでの一般的なしくみ

 

Amazonの場合は取次を介さなくても、出版社からAmazonに直接入荷できるシステムが確立されており、1冊から対応しています。

らく楽自費出版工房では、Amazonに流通する際は、取次を通さないシステムを採用しております。

Amazonの出版物が読者に届くまでのしくみ

これはあくまで本を並べる費用で、売れた時に発生する手数料とは別のものです。

詳しくは取次や流通、配本の種類や手順についてをご参照ください。

 

物流費

印刷会社から出版社へ、出版社から取次へ、取次から全国の書店へ、あるいは出版社からAmazonへ、と本を配送する費用です。

 

出版業界では、配送業務がある程度ルーティン化されているので、日本国内の物流費に大差ありません。

 

自費出版費用の目安、相場

大手の出版社の自費出版部門に依頼する場合、1000冊で100万〜200万円ほどが相場といわれており、制作や装丁にこだわった本や部数が増えると数百万から1,000万円を超えることもあります。

 

中小の自費出版会社では、部数も数十部からで費用も比較的安い傾向にあります。

しかし、費用の考え方は会社によって異なっています。項目ごとに細かく設定をしている会社もあれば、大まかな価格帯を設定して、その中で収まる範囲で要望に合わせた調整をして決める会社もあります。

 

出版したい本の発表方法、装丁や制作サポートの内容を確認して、自身の要望に合った料金体系の自費出版会社を選ぶと良いでしょう。

 

らくらく自費出版工房の費用設定は極力シンプルに

らく楽自費出版工房では、Amazon流通手数料や装丁・デザインをふくめた制作全体をひとくくりにした「基本制作代」をベースに、オプション(見返しや中扉の追加、イラストの制作など)と書店流通を、お客様が選択できる料金体系になっています。

 

また、数量、ページ数の小幅な増減で価格が変動しない、シンプルな価格設定です。

らくらく自費出版工房の費用設定は極力シンプルに

らくらく自費出版工房の料金表(印刷製本、出版の費用について)

 

ズバリ、費用はいくら?見積もり比較3ケース

では、具体的に自費出版はいくらかかるのか?

3つのケースで「らくらく自費出版工房」と、他社様の費用を比較して見ていきましょう。

 

※価格は税込み。A~C社は価格を公表している企業様からランダムに選出しました。

 

CASE.1 100冊 100ページ

  • A5サイズ
  • 数量:100冊
  • 本文:100ページ
  • 表紙:カラー印刷 アートポスト180K
  • カバー:なし
  • 本文:モノクロ印刷 上質紙70K
  • 流通:Amazon
  • 装丁デザイン:著者様から完全データ入稿
  • 本文データ:著者様からWordデータ入稿
A社169,862円
B社274,670円
C社279,800円
らく楽自費出版工房128,000 1冊1,280円

A~Cの3社平均は247,444円

 

CASE.2 250冊 300ページ

  • 新書判
  • 数量:250冊
  • 本文:300ページ
  • 表紙:モノクロ印刷 アートポスト180K
  • カバー:あり、コート135K
  • 本文:モノクロ印刷 書籍72.5K
  • 流通:なし
  • 装丁デザイン:出版社で作成
  • 本文データ:著者様からWordデータ入稿
A社434,566円
B社836,000円
C社779,800円(240ページ)
らく楽自費出版工房330,000 1冊1,320円

A~Cの3社平均は683,455円

 

CASE.3 50冊 60ページ

もっとミニマムな出版をするケースを見てみましょう。

 

  • A6:サイズ
  • 数量:50冊
  • 本文:60ページ
  • 表紙:マットコート220K
  • カバー:なし
  • 本文:モノクロ印刷 上質紙70K
  • 流通:なし
  • 装丁デザイン:出版社で作成
  • 本文データ:著者様からWordデータ入稿
A社170,973円
B社103,000円+装丁デザイン費
C社193,600円
らく楽自費出版工房96,000  1冊1,920円

A~Cの3社平均は155,857円(+装丁デザイン代)

 

上記はあくまで一例です。

ご依頼される自費出版会社を探す中で、ピンときた企業様をいくつかピックアップして、それぞれ正確な見積もりを出してもらって検討されることをおすすめします。

こちらから自費出版の概算見積をご確認いただけます。部数やページ数を選んで、予算をチェックしてみてください。

 

自費出版の費用はいつ支払う?

どの出版社に依頼をしても、納品前に費用の精算を完了のお願いしていることに違いはないようです。

しかし、その完了までのプロセスは、出版社によってさまざまです。

ある出版社では、契約完了時に全額お支払いとなっており、別の出版社では印刷前に全額お支払いとなっていたりして、出版社によってさまざまなケースがあるようです。

らく楽自費出版工房では、契約時に契約金額の半分をお支払いいただいて、印刷前に残金をお支払いいただくという方式を採用しております。

いずれにしても、納品前に費用の精算を完了させることに違いはありません。そうなると気になるのが費用面でのトラブルが心配になっていきます。

そのトラブルを回避する方法はあります。

その内容を「小ネタ集」に掲載しておりますので、ぜひ一度ご覧ください。

 

費用の交渉はアリかナシか?

費用の交渉はアリかナシか?

気になる自費出版会社が見つかったとしても「もう少しリーズナブルにならないものか」と、誰しも考えますよね。

 

そういう時に、価格交渉をしてみることはアリなのか、ナシなのか・・・?

結論から申し上げると、「アリ」だと思います。

 

ただし、ご要望にお応えできるかどうかは、ご相談内容と企業とでケースバイケースです。ご相談を伺う場合もあれば、問答無用でお断りの場合もあるでしょう。もしかしたら、別の方法や条件を提案されるかもしれません。

 

値下げの成功確率はそれほど高いものではないかもしれませんが、ダメ元で一度投げかけてみて、本の制作についてお互いの理解や納得が深まるきっかけになることもあります。ただ、相手も人ですので「それなりに」投げかけてみる方が交渉の余地が生まれやすいのではと思います。

 

InDesignで作成した完全データをご用意できれば、費用が安くなるケースがあるとかないとか…

 

数社に相談、「直感」を比較してみるのもアリ

費用の安い高いにかかわらず、自費出版で出版する以上、それなりの出費になることに変わりありません。慎重になって当然ですし、むしろ慎重になるべきです。

 

そこで、費用を決める前に、何社かに本作りや見積もりについて相談してみるのがおすすめです。

 

相談の内容によっては、想像しているような答えが返ってこないかもしれませんが、何らかの形で一度コミュニケーションを取ってみて、たとえ肌感覚だとしても、提案や対応の印象と「直感」を比較検討の判断材料に加えるのは、本の完成度を高めるためにも決してマイナスではないと思います。

 

自費出版の制作はご相談からお見積もり、デザインやレイアウト、サンプルの確認など、担当者とのやり取りは意外に多く、長い期間になります。会社や担当者の制作への姿勢やフィーリングを確かめるためにも、ぜひトライしてほしいと思います。

 

 

「本は作らない」という選択肢をもつ

本を作りたい熱意が先行している状態で、自費出版の打ち合わせを進めていくと「どうしても作らなければならない」と思ってしまうことがあります。

 

しかし、その思いは横に置いてください。

契約をしていない、原稿を渡していない段階では、常に「やめる」という選択肢が残っています。

いろいろと検討していく過程において、「ピンとこない」「気持ちが乗ってこない」と感じているときは、一旦、「作るのやめた!」という選択があることを覚えていてください。

 

せっかく見つけた会社かもしれませんが、明日、会社がなくなることはそうありません。気持ちを切り替えて、もう一度スタートラインまで戻って仕切り直しましょう。

 

らく楽自費出版工房は安い「だけじゃない」

らく楽自費出版工房は、今回ご紹介した価格の通り、自費出版業界の中でもかなり格安で提供している会社です。

 

ただ、大事にしているのは「共に作る」という気持ちです。

「共に」というのは、「著者様と共に」はもちろん、「本を手にして読む誰かと共に」も含まれています。

 

本は最終的には、まだ見ぬ読者の元へ羽ばたいていきます。

私たちは、読者様の「人生のエッセンス」になるような本を、著者様と共に作っていきたいと思っています。

本は、作るのも読むのも「ロマン」ですから。

 


らく楽自費出版工房の思いに共感していただいた方へ

自費出版にチャレンジしたいとお考えでしたら、ぜひご相談ください。本のデザインや装丁、出版方法など、お客様に合ったご提案をさせていただきます。

お気軽にお問い合わせお待ちしております。

 

らく楽自費出版工房は、装丁デザイン代・本文レイアウト代・Amazon流通手数料、コミコミ価格でご提供しています。

 

 

 

 

 


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