投稿日:2022.08.19
遺稿集・追悼集を自費出版したい方へ~褪せない歴史の記憶を一冊の本に~
「遺稿集」とは、故人が生前に残した文章や絵画、写真などの作品を一冊の本にまとめたものです。
「追悼集」とは、故人と親しかった家族・親族や生前の友人が故人を偲び、文章を集めて作る本です。
どちらも大切な故人を偲ぶ本ですが、内容が故人の残した作品なのか、故人の周りの方が書いたものなのかで分類が分かれます。
大切な人を亡くすということはとても悲しいことで、心にぽっかりと穴が空いたような気持ちになってしまうものでしょう。
悲しみからなかなか立ち直れない人も、少なくないはずです。
そのような中で、遺稿集や追悼集を作ることは、故人を色褪せない思い出として残すことでもあり、悲しみを癒やしてくれる手段ともなります。
この記事では、遺稿集と追悼集について、作り方や渡し方を解説します。
目次
遺稿集とは、故人が生前残した作品を一冊の本にまとめたもの
遺稿集とは、故人が生前に書き残した文章や絵画、撮りためた写真や手作りの陶芸品などの作品を、一冊の本にまとめたものをいいます。
故人の遺品を整理していると、生前に書き溜めた日記や文章、写真やさまざまな形の作品などが見つかることがあると思います。
そのまま捨ててしまうのは忍びないですよね。
そのような場合に、遺稿集としてコンパクトに思い出を残すことはとてもおすすめです。
文章や絵画、写真などのそのまま印刷しやすいものだけでなく、陶芸品など形に残る遺品は写真に撮ることで、本に載せることができます。
作品に一言、説明や思い出、わかれば製作時期などを書き添えても良いですね。
遺稿集と言うと一昔前までは政治家や地元の有力者など著名人が作るものでしたが、自費出版が一般化するにつれて、誰でも作ることができるようになってきました。
自費出版というと書店などで販売するイメージがあるかもしれませんが、身内に配るだけで販売・流通をさせない印刷も請け負っておりますので、安心してお問い合わせください。
遺稿集のメリットは思い出を色褪せないまま残すことができる
遺稿集のメリットは、何と言っても「思い出を色褪せないまま残すことができる」ことに尽きます。
日記や写真、絵画は時間の経過と共に色褪せて紙も脆くなってしまいます。
陶芸などの作品も、大切にとっておいてもいつか壊れてしまうかもしれません。
けれど遺稿集という形で綺麗に印刷して本にまとめておけば、故人の思い出を色褪せないまま残すことができるのです。
遺稿集を読めば、「あの人がすぐ近くに居てくれるようだ」とほっと心安らぐ瞬間もあるでしょう。
故人の息遣いが残った作品をそのままの形で残しておいても、なかなか手に取りにくいものです。
「万が一壊してしまったらどうしよう」
「何度もページを開くことで、日記が脆くなってしまうかもしれない」
不安で、触るのがためらわれるものです。
しかし遺稿集として本の形にしておけば頑丈ですし、コンパクトなのでさっと本棚から取り出して気軽に眺めることができるのです。
いつでも故人を思い出すことができる。
それは遺稿集の大きなメリットの一つです。
生前親しかった人に渡すと喜ばれる
遺稿集は遺族で大切に保管するほか、故人が生前親しかった人に渡しても喜ばれるものです。
一周忌や三回忌などの法要に合わせて、遺稿集を作り配ると良いでしょう。
遺稿集をきっかけに、故人との思い出話に花が咲くかもしれません。
きっとそこには知らなかった故人の姿があるはずです。
かけがえのない大切な人だからこそ、思い出を残し、いつまでも思い出せるようにしておきたいものです。
また、遺稿集は故人と親しかった友人・知人だけでなく、子や孫に渡しても良いものです。
特に幼いうちに親や祖父母を亡くした子や孫には、故人の生前の様子はわかりにくいものです。
生前に故人が成し遂げた業績や、どのような人格者であったのかを、遺稿集は直接会えなかった子孫にも語り継いでいくことができます。
遺稿集は故人の教えを伝えていってくれるものでもあるのです。
昔は著名人が作る場合が多かったが、現在では誰でも作ることができる
遺稿集は、一昔前までは政治家や地元の有力者など、著名人が作る場合が多いものでした。
生前に大きな業績を残した方など、功績を称えて作られる場合もあったようです。
しかし現在では、自費出版が広く一般化したお陰で、誰でも気軽に遺稿集を作ることができるようになりました。
格式ばって、箔押しの箱入りの書物にしなくても良いのです。
ハードカバーでも、ソフトカバーでも、故人を思い出しやすいなと感じられるものを自由に作ることができます。
大切なのは、格式ではなくて、想いの量です。
特に惜しまれて亡くなられた方の遺稿集は、どのような形でも作ると喜ばれるものでしょう。
また、幼い子どもを残して亡くなってしまった親御さんの遺稿集も、お子さんの心の支えになるでしょう。
反対に、幼くしてお子さんを亡くしてしまった場合に、お子さんの残した絵や日記を遺稿集として製本するのも、親御さんの心の慰めになるでしょう。
遺稿集は誰が作っても良いものです。
少数部数を印刷して、身近な人だけに配っても良いです。
一方で政治家の先生や、大きな功績を残した学者さんなどは、その功績を広く世に残すために出版・流通させるというのも故人を悼む手段の一つかもしれません。
新聞記者の方などは、生前の代表的な記事を遺稿集としてまとめて出版されることもあるようです。
故人の作品が少ない場合は、追悼集を作るということも可能
故人の思い出を偲びたいけれど、故人が生前に残した日記もなく、何らかの作品を作っていたわけでもない。
そういった場合もあると思います。
故人の作品が少ない場合は、故人と親しかった人たちで文章を出し合って、追悼集を作るということも良いでしょう。
遺稿集は故人の作品をまとめたものですが、追悼集は残された人たちの作品を載せるものです。
故人との思い出、故人の印象深いエピソード、故人を亡くして思うことなど、自由に書いて大丈夫です。
文章だけではなく、絵画や写真で思いを表現しても良いかもしれません。
故人と一緒に撮った思い出の写真なんかもあるとアルバムのようになって良いでしょう。
CMで、故人との思い出を語り合っているのを見たことがある方もいらっしゃるかと思います。
その感覚で作ればいいのだと思います。
故人の作品が僅かでもあれば、遺稿集と追悼集を合わせて一冊にまとめてしまうというのも良いかもしれませんね。
追悼集とは、故人に近しい方々から文章を集めて作る本
遺稿集に載せて良い親類の範囲などは決まっておらず、親子、兄弟、近い親戚だけでなく、故人と親しかった友人・知人にお願いしても良いです。
追悼集はその名の通り故人を追悼するものですから、故人を愛していた人なら誰でも追悼集に文章を載せることができます。
故人の交友関係がわかるという場合は、親しかった友人たちに連絡を取って、寄稿をお願いしてみると良いでしょう。
「きちんとした文章なんて書ける自信がない」と仰る方も多いかもしれませんが、身内だけで故人を偲ぶ本です。
格式張った、立派な日本語で書かなくても良いのです。
自由に言葉に思いを乗せて、長くても短くても、心さえこもっていればそれは立派な追悼の文章になるのです。
普段文章を書かないという方でも、難しく考え過ぎず、自由に書いて大丈夫ですよ。
大切なのは、格式じゃなくて、想いの量です。
遺稿集や追悼集の効用
大切な人を失って、しばらくは悲しみに暮れるでしょう。
何年も傷が癒えないままの人もいるかもしれません。
そんな中で、遺稿集や追悼集を作ると、まずは製作作業自体に没頭できます。
故人が残した作品を集めて、順序立てて並べることで、思い出と共に感情も整理されていきます。
故人を想う人々の文章を集めて読んで、編集することでも同じことが起こります。
故人の思いはここにある。
故人を大切に想ってくれる人はたくさんいる。
そう思えるようになることが、遺稿集や追悼集を作る中で、やがて心の支えとなってくれることでしょう。
遺稿集や追悼集は、作ろうと思い立ってすぐできあがるものではありません。
一周忌や三回忌など、ある程度時間が経ってからできあがり、配ることができるようになるものです。
時間と、その間の作業が、大切な人を失った悲しみを少しでも癒やしてくれることでしょう。
少数部数でも、出版を目的としない本でも印刷ができます
私たちらく楽自費出版工房は、自費出版という形式の出版を請け負っている会社です。
通常はAmazonなどで販売する本の製作を承っておりますが、出版を目的としない遺稿集や追悼集も製作することができます。
身内だけでひっそりと故人を想いたい。
そのようなご要望にもお応えすることができます。
本文や表紙に使う紙は元々ご用意させていただいているものもありますが、せっかくの思い出の品ですから、少し豪華な装丁にしたい場合もおありでしょう。
特殊な装丁も印刷可能な場合がありますので、「このような本にしたいのだけれど、可能でしょうか」とお気軽にお尋ねください。
担当の者がていねいにご対応させていただきます。
お問い合わせフォームからのみでなく、LINEからのお問い合わせや、Zoomでの面談にも対応しております。